【ファゴット初心者の音程が悪い理由】

ファゴットを吹いてると、合奏で
「音程が悪い!」
って怒られた経験がある人は
多いですよね。

 


僕はファゴットの独特な音が好きで
20年やっていますが、


この
“独特な音”と“音程が悪い”
には、歴史的な関係があるそうなので
そのお話しをしてみたいと思います。

 

 


ファゴットは、他の木管楽器
大きく違う特徴があります。


それは
『トーンホールが斜めに開いていること』

 


木管楽器にはトーンホール(音孔)が
たくさん開いていますが、
どれも浅くまっすぐ開いていて


その穴を指で直接ふさいだり、
キーを使って遠隔操作でふさいだりします。


リコーダーを思い出してもらうと
わかりやすいですね。

 


それに比べてファゴットは、
指で直接ふさぐトーンホールはすべて
小さく細い穴が“斜めに”開いています。

 


これには理由があって、


サイズの大きなファゴット
まっすぐにトーンホールを開けてしまうと、
穴と穴が離れすぎてしまうので
手でふさげなくなってしまいます。

 


バロックや古典派時代には
キーを取り付けて遠隔操作で穴をふさぐ
習慣もなかったので、


細く長い穴を斜めに開けることで
指で押さえれる距離に
穴が開くようにしたそうです。


この斜めに開いたトーンホールが
ファゴットの独特な音を作り出しているようなんですが、
音程を不安定にしている原因にもなっています。

 


技術が進んで、
合理的な位置に穴を開けたファゴット
開発されたそうですが、


ファゴットらしい音がなくなってしまい
今では作られなくなったそうです。

 


だから今でも
斜めに開いたトーンホールが採用されていて


“独特な音”と“音程の悪さ”が
共存しているんですね!

 


ただ
現代はもっともっと技術が進んで
音程もかなりよくなっているので


正しく練習できていれば
音程が悪くなることはないでしょう。

 


どうでしょうか?

 


音程をよくすることよりも
独特な音が優先されて今のファゴットがある…


ファゴットファゴットらしい音が
愛されている証拠のようで
僕はなんだかうれしい気持ちです。

 

 

 


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