【ファゴットのE♭キーの使い方】

左手小指の位置にある『E♭キー』


名前の通り
一番低いLow E♭を出すためのキーですが


他の音でも時々使ったり、
なんなら使っても使わなくても
どっちでもいい場合とかもあります。

 


僕自身、正直あまり考えずに
使ってたところがあったので


せっかくなので“正しい使い方”を
まとめたいと思います。

 

 


『E♭キー』の特徴は
音色、音質、音程をととのえるキーで
料理のかくし味みたいなものですね!

 

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具体的な使い方は、


1、開放音Fの一音上のG音は
楽器によってはすこし高めのピッチの場合が
多いので、E♭キーを使うことで
ピッチをすこし下げて落ち着かせることが
できます。

 


2、高音域の音に使うことで
音色を落ち着かせる効果があるので、
全音域の音色を統一するために使います。


開放音Fのオクターブ上のFと
それ以上の音にはかならず使います。

 


3、開放音Fの一音下のE♭音は
人差し指と薬指だけで出せる音ですが、
それだけだとピッチが高く、安定感もないので
『E♭キー』を使うことが必須です。

 

 


こんな感じで、
音色、音質、音程をととのえるために使える
便利アイテムなので、


この3つの使い方以外の音でも使うと、
合奏のときに効果が出ることがあります。

 


音色が硬かったり
音質がまわりに溶け込まなかったり
音程が上ずってしまうときに

 


使ってみましょう!

 

 


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【《息の支え》ってどういうこと?】

ファゴットでも他の管楽器でもそうですが、
部活やレッスンで


「もっと息で支えて!」
「高音を出すときはおなかで支えて!」


と先生に注意されたことがありますよね?


でも
「体のどこをどうやって支えるの?」
と質問されて、わかりやすく答えるのが
とても難しいことでもあるので、


生徒は理解できなくて混乱してしまいます。


《息の支え》を
どこをどうやって作り出すのか
具体的なお話をしてみたいと思います^^

 

 


ふだん何も考えずに呼吸しているとき、
息を吸うと胸や腹部が少しふくらみ
息を吐くと元に戻りますよね?


風船が空気が入るとふくらんで
空気が抜けるとしぼむのと同じです。

 


ただ、
“吸ったらふくらんで吐いたら元に戻る”
この当たり前の体の動きは


効率的なブレスがしにくく、
楽器を吹くのには都合がよくない動きなので、


息を吐いてもできる限り
元に戻らないようにします。


この
“息を吸うときも吐く時も
体を一定のバランスに保とうとすること”が
《息を支えている》状態になります。

 


具体的にどこをどうするのかというと…


まず、わき腹に手を当てて
深いため息をついてみましょう。


へその少し上あたりの、
お腹やわき腹がベルト状に
体の外側に向かって広がるような
感じがしませんか?


この広がる状態を感じながら息を吐くと
しっかりと支えを作ることができます!


へその上がベルト状に張ってる感じが
ポイントです!

 

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おなか(腹筋)全体を硬くしてしまうと
みぞおち・胸・ノドまで硬くなり、
息の通り道が緊張してしまうので


『へそベルト』を感じましょう!

 

 


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【ビブラートの練習すると上達する!?】

ファゴットを上達するためには
ビブラートの練習をするのも効果的です。

 


ビブラートを身につけるするには
①安定したアンブシュア
②ブレスコントロールをレベルアップが
必要になってきます。

 


①②どちらも、
ロングトーンや音階練習などで
レベルアップすることができますが


ある程度上達して、
もっと上手になりたいときは
より大きな負荷をかけると効果が上がります。


筋トレをするときも
最初は軽い重さから始めて、
どんどんウェイトを重くしていきますよね!


あれと同じだと思ってください。


ビブラートの練習は、
もちろん表現力の幅を広げるのも目的ですが
“基礎力”をレベルアップさせるためにも
とても効果があります。

 

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そもそもビブラートはなんのために
かけるんでしょうか?
ビブラートの歴史についても
お話ししてみたいと思います。

 

 

 

【ビブラートって何のためにかけるの?】
ビブラートは楽器によって
かけたりかけなかったり


演奏スタイルによっても
かけたりかけなかったりしますが…


そもそもいつから何のために
ビブラートをかけるようになったんでしょうか?

 

 


過去の教則本の研究によると、

 


16世紀(1500年代)には
ビブラートはかけられていたようで


バロック時代(1600年〜)にはもう
表現方法として使われていたそうです。


ただし、現代と違って
バロック時代(バッハetc)や
古典派時代(モーツァルトetc)は


常に音を揺らすのではなくて、
装飾のように部分的に音を強調したり
強調することで感情表現に
使われていました。

 

 


ロマン派(ブラームスetc)になると、
フランス革命をきっかけにコンサートが
貴族のものから大衆市民のものになって


演奏する場所も、
貴族の屋敷の広間から
大人数の市民が入れるコンサートホールに
変わっていきました。


音がすぐに反響する屋敷の広間から
大きなコンサートホールに移り変わると


音の響かせ方を遠くまで行き届くように
しなければいけなくなったので
その手段としてビブラートが
常にかけられるようになったようです。

 

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近代になると、
第一次世界大戦のときに入ってきた
アメリカのジャズバンドが


感情表現として常に細かいビブラートを
かけていた影響を受けたこともあって


表現手段として
常にビブラートをかけて演奏するスタイルが
続いているんだそうです。

 

 


こういう歴史的なお話は
なかなかつまらなく感じてしまいますが、


知っておくとまた違った表現を楽しむことが
できると思いますので、

ぜひ参考にしてもらえたら嬉しいです^_^

 

 

【ビブラートのための《バウンド練習》】
ビブラートの練習方法のお話です。

 

ビブラートをかける目的は、
①音を遠くまで届かせる
②音楽的な表現(静けさや高揚感、スピード感etc)


表現の手段なので、
ビブラートの厚化粧で音色をごまかすような
使い方はしません。
自分の音磨きは日々していきたいですね♪

 

 


ビブラートは
“音を波のように揺らす”ことで、
音の高低や音量の大小を
息のコントロールして波をつくります。


息のコントロールを身につけるための
《バウンド練習法》と呼んでいる
練習方法を紹介します。

 

 


1、メトロノームを♩=60で楽な音量でロングトーンをする


2、音を出しながら、拍に合わせて息でアクセントをつけて、すぐに元の音量に戻す(音を弾ませるイメージで♪)


3、アクセントを8分音符→3連譜→16分音符とスピードをあげていく

 

 


この練習をいろんなテンポで行うと
ビブラートの基礎が身につきます。


ただし、アクセントのときに
「ゔっ」と体に力を入れて息を入れないこと


ロウソクの火を消すときみたいに
お腹から息を入れましょう。

 


体を硬直させると
息に流れがなくなってしまい、
音をコントロールできなくなるので
注意しましょう!

 


テンポが速くなっていくと
お腹よりも上の方、
胸やノドでビブラートをかけている
感覚になる場合が多い思います。


体のどの部分が働いているのか
感じながら練習してみてください。

 

 


ビブラートの波の
『速さ』と『深さ』をコントロールして
音楽的な表現を演奏に与えることができます。


どんなビブラートをかけているか
いろんなファゴット奏者の演奏を
よく聴いてしてみましょう!

 

 


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【タンギングの種類を増やそう!】

タンギングの種類を増やす”ことで
ファゴットの表現力をのばすことができます。


メロディやリズムを表現するために
レガートやスタッカート、テヌートなどの
アーティキュレーション』が
楽譜には描いていますが、
タンギングもこの仲間になります。


これは
音の発音の仕方から音の区切り方や
つなぎ方、音の切り方
会話で言うと「どんなしゃべり方をするか」を
表しています。

 

 


その中でもタンギング
か行の『K』の音や、さ行の『S』の音
子音をどんなふうに発音するかの部分で、

 


遠くにいる人に伝わるようにするには
滑舌よくしゃべらないといけないし、


耳元で愛を伝えるためには
きっとささやくようにしゃべるでしょう

 

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その役割が“タンギング”になります。

 

 


このタンギングの種類を増やすと
表現力がグッと上がるので
“音を区切るためのタンギング”ではなく
“表現するためのタンギング”を
意識して練習しましょう!

 

 


一般的に
タンギングの練習というと、
タタタ(TaTaTa)の一種類を
リズムや速さを変えながらするけども、


言葉にもたくさん子音があるのに
タンギングが一種類だと
演奏もつまらなくなってしまいます。

 


・タタタ(TaTaTa)は
滑舌よくハッキリ発音ができるし
息も入りやすいので
音をバウンドさせることもできます


・ティティティ(TiTiTi)は
もっとするどくて
直線的な音が表現できる


・ダダダ(DaDaDa)は
音と音をなめらかにつなぐような
発音に向いていて、
そばにいる人に語りかけるような
表現をすることもできる


・ディディディ(DiDiDi)は
もっとも強い発音で
弦楽器が弓で弦を引っかくような
音が表現できる

 


こんなふうに
タンギングの引き出しをいっぱい持ってると
表現の幅が広がるので
色々試してみてください^_^

 

 


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【ファゴット初心者のための練習方法を考える】

初心者の人に何かを教えるのって
なかなか難しいですよね


部活で後輩ができたとき
会社に新入社員が入ってきたとき


指導係を押し付けられて
あくせくしたことのある人は
きっと多いはず(^_^;)


何から教えて、
どんなふうに教えたらいいか迷うし、
ちゃんと教えてるつもりなのに
なかなかできるようになってくれなくて

 


「自分の教え方が悪いのかなあ~」
なんて思って、落ち込んでしまう。
なんてこともあったり…

 


効果的に指導するためには
マニュアルやガイドラインをつくって、
それに沿って練習を組み立ててあげることで
誰でも上手に教えられるようになります。


なので!


ファゴット初心者にレッスンするための
ガイドラインを考えてみようと思います。 

 


まず最初に教える順番ですが、
こんな流れが適してるでしょう。


呼吸法
 ↓
楽器の組み立て方
 ↓
楽器の構え方(姿勢)
 ↓
アンブシュア(口の形)

 


ファゴットを吹くのに必要な
呼吸筋を柔軟にして、
楽器の取りあつかいかたを知って
実際に音を出すまでの動きを覚える

 


スポーツに例えるなら、


体がスポーツの動きを覚えやすくするために
準備運動で柔軟にして
バットやラケットを持ち
構え方を覚えて
素振りをして球を打つまでの動作を覚える

 

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こんな感じでしょうか?

 


そして、実際に音を出して
どんなふうに練習を組み立てていくか


何か初めてのスポーツを
おぼえたり学校で習ったりするときのことを
思い出してみると、


①まずはボールに触れて慣れてみて
②ボールを床についたり投げてみたりして
③ボールを投げるフォームを覚えて
④遠くまで投げれるように練習する…

 

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こんな感じでステップを考えていくと

 

 


①開放音のFで遊んでみる
開放音のFは、抵抗が一番少ない音で
音色が安定している音なので
最初に出す音として適してます。


この音でリズムを刻んだり
すこし音をのばしたりしてみて、


ファゴットの音に慣れると同時に
呼吸法とアンブシュアをおぼえていきます。

 

 


②開放音のFを中心にスラーで音域を広げる
Fだけでは曲が吹けないので
音域をどんどん広げていきます。


すべての音域で
音色と音量が同じになるように
Fを中心に音域を広げていきたいので、


Fをすこしのばして、タンギングせず
そのままスラーで別の音に移ります。

 

 


③F-durのフィンガリングを覚える
簡単な運指で、音も抵抗なく出しやすいので
F-durを使って指や手首の形をラクにして
フィンガリングをマスターします。

 

 


④G音で音量のコントロールを覚える
開放音Fの一音上のG音は
ほどよい抵抗がある音で
音量をかえても音色が変わりにくいので


G音を使って最大音量広げて
最小音量も広げていきます。

 


mfからffまで音量を増していく練習と
mfからppまで音量を減らしていく練習


この2つの練習を、
自分の音を良く聴きながらするように
自分の姿を鏡で見ながらするように
指導していきます。


音量を変えても音色が変わらないように聴き、
アンブシュアや体に力が入っていないか
確認するようにします。

 

 


この4ステップを先輩や先生と一緒に
やることも大切です。


“マネをして覚える”というのも
上達するための練習方法のひとつですし、


『変なクセ』がつくのを防ぐ役割もあるので、
初心者にはかならず経験者がついて
練習しましょう!

 

 


音域と音量の拡大ができれば
曲を演奏することができるようになるので
ここまでをゆっくり時間をかけて
練習していきたいですね。

 

 


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【ファゴット初心者の音程が悪い理由】

ファゴットを吹いてると、合奏で
「音程が悪い!」
って怒られた経験がある人は
多いですよね。

 


僕はファゴットの独特な音が好きで
20年やっていますが、


この
“独特な音”と“音程が悪い”
には、歴史的な関係があるそうなので
そのお話しをしてみたいと思います。

 

 


ファゴットは、他の木管楽器
大きく違う特徴があります。


それは
『トーンホールが斜めに開いていること』

 


木管楽器にはトーンホール(音孔)が
たくさん開いていますが、
どれも浅くまっすぐ開いていて


その穴を指で直接ふさいだり、
キーを使って遠隔操作でふさいだりします。


リコーダーを思い出してもらうと
わかりやすいですね。

 


それに比べてファゴットは、
指で直接ふさぐトーンホールはすべて
小さく細い穴が“斜めに”開いています。

 


これには理由があって、


サイズの大きなファゴット
まっすぐにトーンホールを開けてしまうと、
穴と穴が離れすぎてしまうので
手でふさげなくなってしまいます。

 


バロックや古典派時代には
キーを取り付けて遠隔操作で穴をふさぐ
習慣もなかったので、


細く長い穴を斜めに開けることで
指で押さえれる距離に
穴が開くようにしたそうです。


この斜めに開いたトーンホールが
ファゴットの独特な音を作り出しているようなんですが、
音程を不安定にしている原因にもなっています。

 


技術が進んで、
合理的な位置に穴を開けたファゴット
開発されたそうですが、


ファゴットらしい音がなくなってしまい
今では作られなくなったそうです。

 


だから今でも
斜めに開いたトーンホールが採用されていて


“独特な音”と“音程の悪さ”が
共存しているんですね!

 


ただ
現代はもっともっと技術が進んで
音程もかなりよくなっているので


正しく練習できていれば
音程が悪くなることはないでしょう。

 


どうでしょうか?

 


音程をよくすることよりも
独特な音が優先されて今のファゴットがある…


ファゴットファゴットらしい音が
愛されている証拠のようで
僕はなんだかうれしい気持ちです。

 

 

 


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【高音域をうまく出すコツ②】

ファゴット
高音域を詰まらせてしまうと、
音も、吹いている自分自身も
苦しくなってしまいます。

 


高音域をうまく出すコツは2つ。
①息が入っていく方向
②舌の位置


今日は
2つめのポイント


『舌の位置』について
お話ししてみたいと思います。

 


五線譜の下から2番目の線
第2線のBの音を例にしてみます。

 


第2線のBを吹いてみたとき
舌の位置は下の方
舌先は下の前歯の後ろにあると思います。


スラーでオクターヴ上のBを吹くとき
舌先をすこし上げてみます。


プラスアルファで
ほっぺたの内側の肉と
歯茎をくっつけるイメージで。

 

 


どうでしょう?
比較的スムーズにオクターヴ上の音を
出せると思います。

 


第2線のBを吹いているときも
オクターヴ上のBは同時になっているので


舌の位置で
これをうまく導いてあげるような
イメージです。


倍音ってやつですね。
倍音をうまくコントロールしてあげます。

 

 


こうやって
オクターヴをスラーで吹く練習をすれば
高音域の詰まった感じは
めちゃくちゃ改善されてきます

 


①息の入っていく方向
②舌の位置

 


この2つのポイントを意識して
ぜひ試してみてください^ - ^

 

 


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